PROBE
精研では以下のような技術を開発しております。
基板や電子部品の検査に一般的に使われるコンタクトプローブの標準品のラインナップになります。基本的にプランジャーはパイプの片側のみに付いています。 プローブとペアで使うソケットもラインナップしております。 プローブを立てることが出来るピッチ(間隔)ごとにラインナップされております。また、プローブは1本からミスミでも販売をしております。
コンタクトプローブ標準品プランジャーがパイプの両端についているプローブです。狭いピッチに対応できるため、主に半導体用途で両端ピンが使われるケースが多いです。精度の高い測定をするためにプローブの加工精度(太さがφ40umなど)や材質や表面処理など、高いレベルの要求にお応えするプローブ製作も承ります。
コンタクトプローブ両端ピン表面処理に使われるメッキにCNTが配合されているプローブです。CNTとは炭素によって作られる同軸管状になった物質です。大きさはφ0.1um×20um程度です。 特徴は大きな電流や熱に強いなどが挙げられ、大電力の高速スイッチングが可能な絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)などのパワー半導体、燃料電池など様々なエレクトロニクス分野への応用が期待されています。
精研ではコンタクトプローブの表面処理にCNT技術を応用しました。 将来的には大電流用プローブカードに使われているコンタクトプローブの先端をCNT処理します。
CNT (CarbonNanoTube) メッキプローブ
スマートフォンなどに搭載されている磁気センサーを検査する環境下において磁気を発するものは厳禁です。
通常のコンタクトプローブは磁気を帯びていますが、材料や表面処理を見直すことにより磁気を帯びないコンタクトプローブを開発しました。治具、プローブカードに使用する材質も非磁性に対応しています。さらに業界随一の挟ピッチ対応です。
ロジウム、イリジウム等のレアメタルはアルミウエハーに対し優れたコンタクト性能を持つことが従来より知られています。
しかしながら、材料が高価であること、高硬度で切削が出来ないという問題がありコンタクトプローブヘの応用には至りませんでした。
精研では接点部分のみにレアメタルの接合を可能にし、ロジウム、イリジウム等の特殊材料の接点をもつプローブを開発しました。
材料の特徴である、耐摩耗性、対腐食性、高耐久によって寿命は従来品の数倍から数十倍になります。
使用条件によって最適なレアメタルプローブを提案致します。
ケルビン測定では1つの電極に2本の接点をコンタクトさせる必要があります。
昨今の電子部品はより小型が進み、2本の接点を確保する難易度が高くなってきております。精研では単純にプローブ細くしてスペースを確保する以外にも独特の先端形状、加工によってプローブが2本コンタクトできるアプローチも行っております。
日進月歩の電子部品業界では部品の高密度化に伴い、コンタクトプローブにもより挟ピッチ化が求められています。
精研では長年の培った加工技術で挟ピッチプローブの限界に挑みます。
コンタクトプローブはプランジャーが上下に摺動するがゆえに、プランジャーとパイプの内壁との導通が不安定になることがあります。 プローブ内の導通を安定させる方法として、一般的にはプランジャーのバネに接する側を斜めにカット(バイアス)して、さらにパイプ内壁に押し付けるためにボールを入れる方法が取られていましたが、プローブの寿命やピッチの制限等のデメリットがありました。 弊社のプローブは内部構造を見直し、ボールを入れるのとは違う技術でパイプ内壁のダメージを押さえつつ接圧を稼ぐことが出来ます。
バイアスプローブ
BGAやCSPなどハンダバンプを電極とするデバイスがあります。
このようなハンダバンプはコンタクトプローブの先端に付着して、これが堆積するとプローブの接触性を著しく損ない、寿命を短くする問題があります。
精研ではメッキではなく母材素材そのものを見直すことにより、ハンダ付着を押さえる先端材料の高接触性並びに高寿命の特長をもったプローブを開発しました。
バーンイン測定に代表される高温下での測定においてコンタクトプローブのスプリングに負荷がかかります。
熱による負荷でスプリングの荷重が下がり、検査途中で電極に対して適正な荷重を維持出来ない問題が発生します。
精研では長時間の高温下の試験でも荷重が低下しない高耐熱スプリングを揃えております。
コンタクトプローブ(ポゴピン、探針などとも言います。)は電子部品の導通検査などに使われてきました。
構造はパイプの中にバネが入っており、先端(=プランジャー)がストロークすることにより検査対象の電極に適切な荷重と接触を行い電気的な検査を行います。
プローブをつかった電気検査は単純なオープン(断線)/ショート(短絡)なものから電流を流したり高周波測定をしたりなど多岐に渡っています。
また検査内容以外に検査対象も多岐に渡っています。
半導体であればウェハーの前工程検査(WL-CSP、FlipChip等々)、パッケージ(BGA、CSP、QFN、SON等々)された後工程検査で使われます。
他にも液晶の出荷検査で点灯検査、生基板、実装基板の導通検査、コンデンサ、センサーなどの部品、電池の充放電などあります。
そしてこれらの検査内容と検査対象の安定した評価を実現するためにはプローブ材質の選定、高度な加工、表面処理を適切に施すノウハウが必要です。
なお、弊社の各種技術は単独で使うだけなくそれぞれ組み合わせて使うことが出来ます。
例えば非磁性検査で鉛フリー電極に強く、ケルビン測定が出来るプローブを製作することなどが挙げられます。
コンタクトプローブが実際に検査対象に触れるものであり、どんなに素晴らしい測定器や装置を持っていたとしてもコンタクトプローブが無ければ検査は成り立ちません。
コンタクトプローブこそが精研のコアコンピタンス(企業の核となる能力)になります。
その技術を礎にプローブカードを始めとするさまざまな製品ラインナップでユーザー様のお役にたちます。
コンタクトプローブには以下のような課題があります。
昨今では検査対象の電極の小型化も進み、それにプローブの加工精度への要求もますます厳しくなってきております。
挟ピッチのプローブでは数um単位での精度管理が必要となります。
接触する部品である以上、摩耗は避けられません。
摩耗による、取り換え期間が短いとプローブ自体や交換にかかる人件費などコストや時間のロスが大きくなります。
プローブは小信号以外にも大きな電流を流しての測定に使われます。大電流による負荷は電極とプローブ先端とのスパーク、荷重の低下や焼き付きなどプローブに大きなダメージを与えます。
バーンイン測定など高温下では熱によるバネ圧の低下により適正な荷重でコンタクトが出来ずに正確な測定が出来ません。