プローブ
PROBE
コンタクトプローブは使用していくにあたり、接触抵抗が上がっていくことは避けられません。弊社でも素材の見直しなどで耐久性を向上させたプローブの開発を進めておりますが、抵抗値・耐久性はプローブの材質だけでなく表面の状態も影響してきます。そのため、プローブをできる限り長く安定して使用していくには定期的なクリーニングが効果的です。クリーニングには「クリーニングシート」や「ブラシ」を使用することがありますが、本ページでは「クリーニングシート」について説明をしていきます。
※弊社ではクリーニングシートの取り扱い・販売は行っておりません
※本ページは、弊社のプローブに適切なクリーニングシートをご紹介する内容ではございません。
一般的なクリーニングシートの種類や選び方の参考ページとなります
クリーニングシートを使うことでより、コンタクトプローブを有効に使用していただくことができます。
主な効果として下記の利点があります。
プローブは使用していくうちに、先端に異物が付着・蓄積していきます。この状態が続くとプローブの抵抗値が上がってしまいます。クリーニングシートによって異物を取り除くことによって抵抗値の上昇を抑え、長く使用することが可能です。
プローブの長寿命化により、交換回数を減らすことができますので、プローブ交換による生産ラインの稼働停止時間を少なくします。また、生産ラインを稼働させたままクリーニングができますので、ブラシ等を使うよりも時間短縮ができ、かつ作業者よる清掃度合いのムラなくクリーニングができます。
一般的に自動機を使って検査をしている場合(プローバー、ハンドラー)、あらかじめクリーニングシートを設置する機能が用意されている場合が多いです。設定した検査回数ごとにクリーニングシートを数回コンタクトさせます。オンラインでクリーニングができますので、クリーニングのための機械を止めることなく検査を続けられます。
クリーニングシートはやすりのような研磨紙タイプとポリマー素材のゲルタイプのものに分けられます。
研磨タイプ | 吸着タイプ | |
---|---|---|
特長 | やすりのように凹凸があり、コンタクトさせることで表面の汚れを削る | ゲル状のシート。 コンタクト時に付着物を吸着する |
推奨形状 | 先端フラット、カンチレバー | 先端クラウン、R、カンチレバー |
クリーニングシートを選ぶ基準ですが、研磨紙タイプでは目の粗さによって決定していきます。密度が高いものであれば研磨度合いは強くなり、密度が低いものであれば研磨度合いは低くなります。
コンタクトプローブの先端形状や材質、検査対象によってプローブ先端の摩耗度や汚れの付着量は変わってきます。 例えば、一般のメッキ処理されたプローブの場合にはクリーニングシートの研磨度が高すぎてしまうと、母材が露出して酸化しやすくなってしまい、かえって寿命が短くなることも考えられます。
プローブにはんだが転写されることによって導通不良が発生している場合には、プランジャーの材質を合金に変更することで一定の改善効果を得られる場合があります。クリーニングシートと合わせて、定期的なクリーニングをすることでより高い効果が発揮される見込みがあります。一方で初回製作にかかるイニシャル費やプローブ単価などの費用面でのデメリットがあります。「初回の製作費用」と「メンテナンス工程が増える手間などのランニングコスト」を比較して最適な方法をご選択ください。